米露が衝突回避策合意・ロシア、シリア主導権狙う 空爆を正当化

シリア空爆:米露が衝突回避策合意「安全な距離」確保

米国防総省のクック報道官は20日の定例会見で
内戦中のシリアで米国主導の有志国連合とロシアがそれぞれ実施している
空爆作戦に参加する航空機の衝突回避策について米露国防当局が正式に合意し、

シリアA

覚書を交わしたと発表した
ロシアが9月末に空爆を開始して以来
米露の航空機が接近する事例が複数回発生しており
不測の事態を避けるための協議が行われていた

米国は自らの空爆について、過激派組織「イスラム国」(IS)や、
米国攻撃を計画したとされる国際テロ組織アルカイダ系団体が標的だと説明している
有志国連合は19日も空爆を行い、シリア北部ラッカなどで
ISの施設を破壊したと発表した
毎日新聞 2015年10月21日 

シリアB

シリア大統領電撃訪ロ

ロシア、シリア主導権狙う 空爆を正当化

内戦が続くシリアのアサド大統領がロシアの要請で20日モスクワを電撃訪問して
プーチン大統領と会談したと、ロシア大統領府が、21日明らかにしたとの
新聞報道があった
タス通信によるとすでにアサド大統領は、シリアに帰国したという
ロシアの空爆支援を受けるシリア政府軍が、アレッポで攻勢を強め、政府軍
過激派組織IS、クルド人勢力を中心とする反体制派の連合軍勢力の3者によって
争っており、内戦の行方を左右する可能性があるという
アレッポを中心に3者の勢力図は東側に首都と位置づけるラッカを含むISの支配地域
が広がり、北側のトルコ国境にかけてクルド人勢力、イスラム教スンニは部族、
世俗派系反体制派連合軍勢力が存在
政府軍は首都ダマスカスや空軍基地のあるラタキアを拠点として南西側から攻めて
いるという

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ロシアはアサド政権を支援する為、アレッポやその周辺でIS以外の連合勢力も
空爆の標的にしているという
AFP通信によるとここ数日の、政府軍の攻撃でアレッポ南部で35000人が
住居を追われたと説明
戦闘でトルコや欧州を目指すシリア難民がさらに増加する恐れがあるという
ロシアの空爆を巡って市民が巻き添えになるケースが増えており、シリア人権監視団は
空爆での死者は370人に上り、子供36人を含む127人が一般市民だったと
20日発表した

アメリカ国務省のカービー報道官は、21日の記者会見で、
シリア情勢の打開を目指し、アメリカとロシア、トルコ、サウジアラビアの
4か国の外相が23日にオーストリアのウィーンで会談を行うと発表した
シリア情勢を巡っては、アメリカやトルコ、サウジアラビアがアサド大統領の
退陣を求めているのに対し、ロシアはアサド政権に対する軍事支援を強め
対立が続いている
カービー報道官は、会談の目的はシリアの政権移行だ」と説明し
アサド政権の処遇を巡って妥協点を探るものとみられる
一方、ロシアのプーチン大統領は、20日にモスクワを訪れたシリアの
アサド大統領と会談したのに続いて、21日にはトルコのエルドアン大統領や、
サウジアラビアのサルマン国王と相次いで電話で会談した
23日の4か国による外相会談について話し合ったものとみられ
プーチン大統領には、アサド政権を支える姿勢を鮮明にしつつも、
反政府勢力を支援する国々とも対話する姿勢を示すことで、シリア情勢で
主導権を握ろうというねらいがあるとみられる

シリア内戦、ロシアの軍事介入で状況が複雑化

ロシアの軍事介入で、シリア情勢はますます先が見えない状態となっている

世界の列強がシリア内戦にどっぷりと引き込まれ、当分戦争が
終わりそうにない理由は増える一方である

シリアでイスラム過激派組織ISと戦うアサド政権を支援するという理由で
ロシアが軍用機を派遣この軍事介入が外交騒動に重くのしかかっている
イスラム国への空爆を行ってきた米国とその同盟国は、支援するシリアの反体制派が
自分たちもロシアのミサイルの標的にされていると訴えたことで
今回のロシアの空爆を非難している

統合の可能性低く

ロシア軍の直接介入は、それでなくても混乱していた内戦の状況を一段と難しくしている
主導権争いを繰り広げる組織や外国勢の数があまりにも多く、米国や欧州の大半
そして湾岸諸国が後押しする反体制派の主な要求であるアサド政権の打倒が実現したとしても
4年余りに及ぶ争いの後に名ばかりの国を一つに統合できる可能性は低い

2012年にジュネーブの国連欧州本部で始まったシリアの停戦実現に向けた協議では
アサド大統領の処遇が大きな論点となり、結論は出ていない
米コンサルティング会社ストラトフォーの分析部門で
バイスプレジデントを務めるレバ・ブハラ氏は
現時点でアサド大統領が退陣しても国内の反対勢力の争いが始まり
内戦が新たな段階に進むだけだと指摘する

「外交の舞台で起こっていることと戦場での現実にはほとんど関係がないとみている
合意しても、シリアの不安定な情勢下での新たな局面の始まりを意味しているに過ぎない
あらゆる派閥、宗派間の深部にある不信感が、弾丸が投票箱に取って代わることを阻み
武器にしがみつかせている」とブハラ氏は話す

シリアでは、アサド大統領が自身から権力を取り上げる移行政府に関する協議を一蹴
イラン国営テレビのイラン・イスラム共和国ニュースネットワーク(IRINN)に対し
「西側諸国の高官は誰一人、シリア政治の未来も
誰が政権の座に就くのかも決めることはできないと明言する」と訴えた

シリアC

ロシアだけではなくシーア派のイランもアサド大統領と彼を支えるアラウィー派指導者を
支援する立場を取っている
イランはレバノンのシーア派組織「ヒズボラ」やイラクのシーア派
アフガニスタンの戦闘員を通じてアサド政権のシリア軍を後押ししている

一方、アサド大統領と敵対する勢力の大半を占めるのが数百に上るイスラム系反政府組織を
中心としたグループだが、一つにまとまっておらず
どう内戦を終わらせるべきかをめぐる見解は一致しない

サウジアラビア政府の元アドバイザー、ジャマル・カショギ氏は
「ロシアの介入は状況を複雑にし、内戦を長引かせている
それによって世界の列強がシリア情勢に深く引き込まれるという
サウジアラビアやカタール、トルコは反体制派への支援として、さらに武器を供給し続けるだろう
そうしなければ、イランがシリアを完全支配することになると彼らは主張している」と言う

オバマ米大統領が国連総会でシリアの紛争解決に向けてロシア
イランと連携する用意があると発言した後、プーチン政権はシリアに軍事介入し
米国を仰天させた
ロシア政府は、空爆の主な目的はアサド政権の政府軍支援にあると発表している

英エディンバラ大学講師のトーマス・ピエレ氏(現代イスラム研究)は
「いきなりアサド大統領と話して親切な言葉をかければ、彼が喜んで交渉と
妥協に応じるというこの考えそのものがおかしい
ある種の作り話だ」と批判する

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英国に拠点を置く非政府組織(NGO)、人権監視団(SOHR)の
ラミ・アブドルラフマン代表によれば、アサド政権は国土のおよそ25%
人口の60%を支配している
国土のおよそ45%はイスラム国戦闘員、残りはクルド人やさまざまな反政府組織
イスラム聖戦士の支配下にあるという

権力分担協定に期待

権力分担協定によってこの地域の紛争がきれいに収束することはめったになく
1990年に15年にわたるレバノン内戦が終結した際のタイフ協定が
完全に順守されたことはない
米コロンビア大学国際公共政策大学院(SIPA)のオースティン・ロング助教授はそれでも
権力分担協定はシリアが期待できる最良のモデルになり得ると主張している

米コンサルティング会社、ユーラシア・グループの中東・北アフリカ担当ディレクター
アイハム・カメル氏は、新政府が発足当初にシリア全土を統治しないなら
政治的解決は機能すると言う

カメル氏はイスラム反体制派の動向は政府の政治手腕次第としながらも
「最初は激変期があるだろう。ロシアが軍事介入したため
すぐ交渉のテーブルに着く者がいるとは思わない」と語っている

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