沖縄知事国の勧告拒否 ||辺野古新基地建設問題対策課

辺野古基地の建設工事始まる

辺野古1

10月29日から辺野古基地の建設工事が始まった
沖縄県の翁長雄志知事による免許取消の効力を国交省が停止した結果
沖縄防衛局は予定通りの作業が実施できるようになった

県による埋立免許は国からの法定受託事務であり
最終的には国の判断が県の判断に優先する仕組みとなっている
そのため法的には国が行っていることに問題はないが
沖縄県民反対を押し切って工事を完了させる見込みはないといえる
工事を進めれば進めるほど、地元の反感は強まるばかりとなる

翁長知事は戦えば戦うほど強くなっていく

県知事以下の抵抗は、中央政府による効力停止や代執行では封じ込める事が出来ない
逆に工事を強引に進めれば進めるほど、県民の反発が強まり
知事への支持が高まる構図にある
従来の普天間-辺野古政策への賛否ではどちらでもよかった県民も
沖縄の意思を無視する権威主義的な手法には強く反発する

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その場限りの強硬策は、中長期的には裏目に出るのである
今回小手先の法律技術で押し切ったことにより
沖縄県民の反発をもたらしてしまったが
これは県民だけでの問題ではない
「県の決定が国に覆される」という点で県や各市町村議会
県庁機構など多くの自治体の反感を買うようになった

また、久辺3区(辺野古現地)への国費の直接援助も逆効果になっている
現地住民の歓心を買おうとして行っているものだが
沖縄からみれば分断策としか捉えられない
これは原発再稼動における失敗と同じである
所在市町村に金をばらまけば局地的な賛成を買うことはできるかもしれないが
周辺はむしろ反発するだけだ

沖縄県知事の政治力がパワーアップ

中央政府が強硬になればなるほど、沖縄県知事の政治力をパワーアップさせる
実際に翁長知事への支持は知事選当時よりも高まっているという
直接数字の比較はできないが、知事選得票率は50%だったが
4月の世論調査での支持率は約70%を超え基地反対では80%支持に及んでいる
そしてその後も支持に陰りはない
これは現政権の強硬態度が抵抗の姿勢を崩さない翁長知事を
パワーアップさせた結果であるとおもわれる

今後、翁長知事は一切の妥協をせず戦う姿勢を示すだけでよいのである
工事の工程を一つ進めれば、沖縄の反発は一つ強まり、知事の力も一つ増加する

建設工事が崩壊する可能性が一番高いのは
政府が法的に完全勝利した時だろう
今後の各種法的判断で沖縄が完全に敗北し、法律的に抵抗できなくなれば
知事は政治的な決断をするとおもわれる

「直接行動しかない」と知事が判断すれば、その判断を多くの県民も支持するだろう
県知事、市町村長、県選出の国会議員など地元実力者達が
先頭に立ったデモが出現した場合、まず現地の警察は止められない

デモ隊は工事地区に入り込み、その場を占拠する可能性がある
占拠を阻止しようと強引な警備を行ったとしても
今度は肝心の米国政府が手を引くだろう
反基地の運動が普天間-辺野古にとどまらず、在沖米軍
特に嘉手納へ飛び火することを怖れるためだ

米国にすれば、圧倒的に重要なのは嘉手納の空軍基地である
嘉手納基地からの米空軍機の運用は、東シナ海・南シナ海海域での
中国空軍力とのバランシングに大きな影響を与える
逆に普天間-辺野古の在沖海兵隊の価値は相対的に低い

翁長知事は直接行動を否定しない

政府は、翁長知事が自重することを望んでいるだろうが
それは期待薄だ
もし翁長知事が辺野古工事を認めてしまえば、沖縄への裏切り者となってしまう
そこで政治力も名誉も失われる
そして死ぬまで断罪されるだろうし、あるいは死後も批判される

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翁長知事は当選直後に「裏切るなら死ぬ」と述べている

「ボクは裏切る前に自分が死にますよ
それくらいの気持ちを言わないとね沖縄の政治はできないですよ
俺はそのくらいの決意でやらないといかんですよ
これをね、今、予測不可能ななかでね、こんな言い方をされるとね
私がどういってそんな言葉で言えるかったらね
その時は死んでみせますというね
そのくらいの決意でしかない、いえないですね」
(TBSラジオ、2014.11.17)

辺野古3

翁長知事は普天間-辺野古への反対運動では妥協しないし、できない
県民の付託を受けた知事として、法的に行き詰まろうとも
公言したとおりノーと言い続け、その主張を貫いて死んでみせるしかない
そこに直接行動を排除する理由などないのだ

もはや中央政府は、翁長知事に対して
力づくで屈服を強いることはできないのである

県の公開質問 政府の反論が見ものだ

ある時は私人に成り済まし、ある時は国の機関だと主張する
いったい沖縄防衛局はどちらなのか
国土交通相ははっきり示すべきだ

辺野古4

辺野古新基地建設をめぐる埋め立て承認の取り消しに対し
石井啓一国交相が撤回を求めて是正を勧告したが
翁長雄志知事はこれを拒否した

知事は同時に、国交相宛てに公開質問状も送付した
非常に興味深い内容である

政府は今回、二つの行為をした
一つは知事の承認取り消しの効力を止める「執行停止」
沖縄防衛局が国土交通省に申し立て、国交相が決定した
もう一つは知事の代わりに国が承認を実行する「代執行」である
執行停止は行政不服審査法に基づく
同法は、行政庁の権限行使に対する国民の救済が目的である
だから申し立ての資格があるのは行政庁でなく国民である
そのため今回、国は防衛局を民間事業者と同じ「私人」と位置付けた
一方で政府は、新基地建設を「日米両政府の合意の履行」という
それなら「国家の事業」であるはずだ
自らの主張の内容に応じて、都合よく正反対の立場を使い分ける
これを「ご都合主義」と呼ぶ
質問状はこの矛盾を突いている
翁長知事は会見で、国交省が行政不服審査では審判役となりながら
代執行では執行当事者となる矛盾も指摘していた
政府のご都合主義はこれらにとどまらない
地方自治法は、他に方法がない時に国が高裁に
代執行の訴えを提起できると定める
今回、国交相は、代執行でなければ知事の取り消しの
「是正を図ることは困難」と主張してその手続きに入った
一方でこれに先立ち、国交相自ら執行停止を決定している
いったい知事の取り消し処分は生きているのかいないのか
この矛盾に政府がどう反論するのか見ものである
興味深いというのはそういう意味だ
公開質問に答える法的義務はないというが、会見で翁長知事が述べたように
「説明責任は行政の基本」である
政府はこの公開質問に答えてもらいたい

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むろん一般論で抽象的にではなく、個別具体的に、である
県が政府に公開質問を出すのは極めて異例だ
異例のことをしなければまともに応答しないからだ
それであぶり出される政府の非合理性を
我々国民は良く見極めなければならない

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